田舎では免許の自主返納は大問題。移動手段と生きがいを持てる場所が必要と思った話。
自分の親世代が「高齢」と言われるようになり、少しずつ車の運転が心配になりつつあります。
実際に「ちょっと運転怖い気もするんだよな」と何気ない一言を聞きました。
自動車の運転を意識的に見ていますが、現時点では大丈夫そうです。でも、いつかは免許返納を進めないといけないかと思っています。
免許の自主返納で特典がある
自動車の運転免許証を自主返納する際は年齢などの制限がありますが、各市町村で色々な特典があったりします。
兵庫県明石市では商品券5千円分とバスかタクシーの助成券などでその効果か自主返納した人が増えたのだそうです。
兵庫県明石市在住の高齢者が運転免許証を自主返納する際、5千円分の商品券などの特典を設けた取り組みで、1日の制度開始以降、同市の返納者が139人(4日時点)に上り、昨年1年間に明石署へ返納した118人を上回ることが5日、同署への取材で分かった。
同署などでつくる「市交通安全推進協議会」が4月から始めた取り組み。70歳以上の同市在住者が、有効期間中の免許証を自主返納した場合、申請すれば市販の商品券5千円分と、バスかタクシーの助成券などが贈られるほか、勧めた人にも特典がある。
確かにそういった特典があった方がいいですよね。
高齢になってくればどうしたって瞬間の判断力とか含めて危険が増えます。
高齢者本人はもちろん他の方の安全も考えれば、誰しもいつかは「運転免許証の返納」が必要になります。
こういった「返納の特典」が返納のきっかけになるならばとてもいいと思います。
返納後の移動はどうするのか
僕の地元でもやっぱり特典はあって、バスの無料乗車券がもらえます。ただ、現時点では最初の1年だけです。
それでも良くなったんです。最初は幾らかの無料券だったみたいなので。
ただ、やっぱり移動の問題はあります。
この辺は田舎なので電車は1時間に1本~数本だし、駅までも結構遠い位置にありますので歩いていくにはちょっと大変です。
タクシーなんてほとんど見かけないです。呼べば来てもらえますが。
送り迎えをするにしても、いつもやってあげられるわけではないし、親たちだって何度も何度も頼むのはきっと気がひけてしまうと思うんですよね。
出歩かなくなり元気がなくなる高齢者
義理の母は多趣味な方で…今は他県にまで自動車を運転して移動します。
それも毎週のように。とにかくすごい活動的で元気。
でも、だからこそもし返納なんてなったらどうなってしまうか逆に心配でもあります。
このあたりでも運転しなくなったから家から出ないみたいとか、自転車に乗れなくなって見かけなくなったとかよく聞きます。
家に伺ったりすると一人でポツンと寂しそうにお茶飲んでたり。。。
(高齢者が多いのでこういう話は結構いろいろなところで聞くんです。)
移動には自動車が必須のこのあたりでは、「免許の自主返納」はかなり大きな問題なのです。
返納の特典+移動手段と近い場所での生きがい
返納の特典をつけて自主返納を促した後の移動手段や歩いていけるくらいの場所で多くの生きがいを見つけられるようなものがあるといいですよね。
近所のコミュニティーセンターなどで色々な催しがあったりします。とても楽しみにしているおばあちゃんもいます。イベント自体は「夏休みの子ども向けのもの」とかが比較的多いんですが、高齢者向けのものがもっとあってもいいのかなとおもいます。
あとは、なんといっても「おじいちゃん」。
おばあちゃんたち女性は人づきあいが上手です。それに比べておじいちゃん方は苦手な方も多い。うちのおじいちゃんなんてそのものですよ。
出かけないのも「人が多いのは嫌だ」と。
そんな高齢者にも近い場所で楽しみが作れれば、結果的に自主返納も田舎だって増えるのではないかなぁ…と思います。
返納の事も頭にあるだろう親からの「運転怖い気がする」の一言は予想以上に心に残りました。
安全と趣味生きがい…悩ましいところはありますが周りの僕たちが注意してみていること。そして、必要があれば「返納」を勧めることは重要ですね。